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インターモールドテクニカルセミナー
セミナーは終了しました。
第104回 インターモールド・テクニカル・セミナー
『軽量化のための自動車用樹脂部品の最近動向』
開催日時 | 2016年11月02日(水) 9:55~16:55 | ||||||||||||||||||||||
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講演内容とプログラム | 自動車用樹脂は補強材の活用、開発により軽量化と同時に耐久性が向上し、種々の部品開発に適用されてきています。特に、2020年に向けてCO2ガス規制に向けての車体軽量化には欠くべからざる素材です。このため、各自動車メーカでは、高張力鋼板、アルミと並び樹脂を活用した自動車部品の開発が数多く提案されています。CFRPを活用した樹脂部品もその一つです。 このため、高張力鋼板材の更なる高強度化、薄肉化、アルミニウム材の有効活用に加え、CFRP、ガラス繊維等複合樹脂材を用いた車体構造部材等の見直しを行い、車体の軽量化を図る動きも活発になってきています。同時に部品のデザイン性や部品統合のし易さを活かし、関連部品の見直しを行うことで高機能で、高付加価値な樹脂部品の開発が始まっています。 従来の樹脂材料成形では、複雑形状の創成と一発成形などでは、他の鋼材系材料の成形より優れていることが認められていましたが、これに加えガラス繊維、CFRP、セルロースナノファイバー等を樹脂材料とブレンドし、樹脂材料自体の機能や強度を向上させ、一方では二色成形、発砲成形などを行い鉄鋼材では成形できない成形を行い新たな部品を生産する動きが活発になってきています。 本セミナーでは、自動車用樹脂部品に的を絞り、最近の自動車用樹脂部品の開発動向について専門の方々に講演をお願いすることにしました。
【コーディネーター】 東京工科大学 名誉教授 福井 雅彦 先生
第1セッション 金沢工業大学 大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻 教授 影山 裕史 氏 『自動車とCFRP―動向と自動車用工法―』 地球環境対策などの観点から、各社、環境対応車両の開発に余念がない。 動力源の開発もさることながら車両の軽量化は極めて重要と考えられている。そうした中、自動車においても軽量高強度材料である炭素繊維強化樹脂(CFRP)が注目され、電気自動車(EV)のBMWi3や燃料電池車(FCV)のトヨタMirai においてもMUSTな存在になりつつある。 バッテリー重量増加分の相殺を目的としたボデー部材や、高圧の水素を保存するタンク部材としての採用である。ただ、従来のCFRP成形法では量産が難しく、新しい自動車用の工法も提案されてきている。本講では、自動車CFRP化の現状と展望を、工法を中心にいろいろな角度から議論してみたい。
第2セッション 近畿大学 理工学部 教授 西籔 和明 氏 『熱可塑性CFRPに未来はあるか?型技術の重要性と欧州の最新技術動向』 大阪生まれの炭素繊維は軽量化の切り札として注目度は高く、熱可塑性CFRPは生産性・耐衝撃性・再利用性に優れ、また加熱プレス成形やハイブリッド射出成形など金型を用いることが多く、その量産・再利用を実現するためには型技術が極めて重要です。 しかし、熱可塑性CFRPの量産化および用途拡大は期待されるほど進んでいません。何が問題なのか?熱可塑性CFRPに未来はあるか? 本講演では、産学連携による開発事例を交えながら熱可塑性CFRPの各種成形法に関する型技術の重要性と欧州での最新技術動向を紹介し、熱可塑性CFRPの将来を予測します。 第3セッション マツダ株式会社 技術研究所 先端材料研究部門 アシスタントマネージャー 朝野 千明 氏 『車両の軽量化を実現する自動車部品―超薄肉軽量バンパーの開発―』 マツダが開発しCX-5をはじめとする車両のバンパーを中心に採用した樹脂材料は、通常の射出成形機で特別な操作をすることなく断面サンドイッチ構造を自己形成する。ポリプロピレンを主成分として5成分からなる材料はスキン層に塗装性と成形性、コア層に耐衝撃性に適した成分が射出成形時に自然に配分され、この断面構造によってバンパーに要求される背反特性を高い次元で両立することに成功した。この取組によって世界最薄レベルの薄さ2.0mmのバンパーを量産化し、20%の軽量化と成形サイクル削減による大幅なコスト低減を達成した。 第4セッション 日本ポリプロ株式会社 生産技術開発センター 武井 洋 氏 『長繊維強化ポリプロピレンの自動車分野への応用』 ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂(Long Fiber Reinforced Thermoplastics以下LFT)は、性能バランスに優れ、射出成形による加工が容易である。このため多くの分野で使用されており、2013年では、全世界で24万トンの市場にまで成長している。 特に、ガラス長繊維強化ポリプロピレンにおいては、高い衝撃性と剛性を有し、成形性に優れ、軽量化効果も高いことから、自動車用の大型構造部材や、機能性部品として幅広く用いられている。 本講演では、主に、自動車分野に用いられる、ガラス長繊維強化ポリプロピレン「ファンクスター」について解説する。 第5セッション 株式会社ダイキョーニシカワ R&D本部 第4研究開発部 部長 山田 浩明氏 「車両用バックドアの樹脂化技術」 会社紹介と車両バックドアの樹脂化技術紹介。 弊社は、自動車・住宅関連を中心に樹脂製品の開発・製造を行っており、材料開発から生産工程まで一貫したものづくりを行っております。 自動車業界においては、地球環境問題より排出ガスに含まれるCO2削減が緊急の課題であり、その対策として燃費の向上が不可欠となっています。 燃費向上には、エンジンの高効率化や走行抵抗の低減とともに車両質量の大幅な軽減が有効な手段になります。 弊社では、軽量化への取り組みとして、従来のSteel製品を低比重の樹脂に置き換える軽量化技術に取り組んでおり、今回バックドアを題材に開発事例をご紹介致します。
第6セッション ウイスカ株式会社 代表取締役 徳井 康之 氏 「熱可塑性樹脂の生産性向上における炭素短繊維の活用について」
自動車分野において、環境負荷の観点から二酸化炭素排出量の削減(燃費向上)を目的としてCFRPの採用が盛んに検討されている。特に熱可塑性CFRPは射出成型など汎用的な成形法を適用できるという利点がある。しかし、成形工程において、特殊な設備・条件の使用やサイクルタイムの短縮(コスト)、成形品の寸法安定性が課題となり実用化が期待されるほど進んでいない。
弊社では、CFRPを原料とし過熱水蒸気を用いた自燃焼分解法により炭素短繊維Σシリーズを製造し、各用途に提供している。Σシリーズは独自製法に由来する表面活性を有し、補強効果だけでなく、寸法安定性に寄与する線膨張の制御や摺動性といった様々な特性を付与できる添加剤である。
本講演では、炭素短繊維Σシリーズの製造方法とその特徴および自動車分野で活用が求められている熱可塑性樹脂を用いた成形への応用ついて紹介する。
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会場 | FUKURACIA品川クリスタルスクエア 3F I会議室 〒108-0075 東京都港区港南1-6-41 TEL:050-5265-4805 MAP(PDF) https://www.fukuracia-shinagawa.jp/pdf/shinagawa_map.pdf
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主催 | インターモールド振興会 | ||||||||||||||||||||||
受講対象 | 既に金型加工・部品加工・成形加工および関連業務に携わっている方で、更に技術や知識を身につけ、レベルアップを図りたいとお考えの方や開発のヒントを得たいとお考えの中級以上の方を主として対象とします。 |
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受講料 |
*いずれもテキスト・昼食 付き ※・ただし、開催日時による設定となります。 *ネット会員価格はインターモールド振興会ネット会員に適用されます。 |
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最少催行人数 | 40 | ||||||||||||||||||||||
申込締切日 | 2016年10月27日(木) セミナーは終了しました。 |
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受講料のお支払い |
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ご注意 |
【受講キャンセル規定】 ①受講申込後、やむを得ない事由により、受講者の都合が悪くなった場合には、代理の方のご参加をお願い申し上げます。ただし、受講制限のあるセミナーの場合は代理受講の可否を確認致します。 ②セミナーの参加をキャンセルされる場合には、事務局までご連絡(電話、FAX、email)をお願いいたします。なお、キャンセルのご連絡日時により、原則として、次のキャンセル料をご負担いただきます。事務局が休業日の場合は、FAXまたはemailにてご連絡ください。 《受講キャンセル料について》 受講申込手続き完了後~受講申込締切日→→→受講料の25% 受講申込締切日の翌日~3日前のキャンセル→→→受講料の50% セミナー開催日の2日前~前日のキャンセル→→→受講料の75% 当日キャンセルの場合→→→受講料の100% |
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お申込先・お問合せ先 | インターモールド振興会 〒540-0008 大阪市中央区大手前1-2-15(株式会社テレビ大阪エクスプロ内) TEL:06-6944-9911 FAX:06-6944-9912 E-mail: |