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インターモールドテクニカルセミナー
セミナーは終了しました。
第99回 インターモールド・テクニカル・セミナー
『高張力鋼板プレス技術が今後どうなるか』
開催日時 | 2016年01月27日(水) 9:55~16:55 | ||||||||||||||||||||
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講演内容とプログラム | 環境に優しい車づくりでは、車体軽量化のため、高張力鋼板材の活用が増えると同時にプレス技術中心にした新たな技術開発が必要になってきています。特に、最近では980MPaを超えるウルトラハイテンと呼ばれている超高張力鋼板のプレス技術の動向に注目が集まっています。 980MPa以上の超高張力鋼板材のプレス技術になると今までのシミュレーション技術やプレス加工技術だけでは深絞り成形が難しいことから【1】ホットスタンピング法 【2】冷間プレス法の両方が行われています。 上記のホットスタンピング法での超高強度鋼部材の成形でもプレス成形性は大幅に改善されるようですが、量産を行う場合未だ幾多の問題があるようです。また、上記の冷間プレス法でも、980MPaを超える 超高張力鋼板のプレス成形で種々の工法提案が行われています。今後の自動車の車体軽量化を考えた場合、CFRPの活用もありますが、高張力鋼板の活用も避けて通れない開発テーマです。 このため、自動車メーカ各社の思惑もあり、①高張力鋼板自体の材料特性を変える ②プレス加工技術に工夫を凝らす(プレス工法、工程など)以外に③材料の変形を予測するためシミュレーション技術を有効に活用する など様々な提案が行われ実用化のための開発が進められています。これから、ますます高張力鋼板材の使用が多くなると同時に材料強度の強い超高張力鋼板材が活用されることが明らかになってきています。そこで、今後プレス技術がどのようになるか、また高張力鋼板が自動車部品としてどのような使われ方をするのが注目されています。 本テクニカルセミナーでは、自動車の車体軽量化での高張力鋼板材のプレス技術及び高張力鋼板の車体への適用方法などについて自動車メーカ各社にそれぞれの取組について開発に携わっておられる専門の方々に講演をお願いすることにしました。
【コーディネーター】 東京工科大学 名誉教授 福井 雅彦 先生
第1セッション 東京農工大学 大学院 工学研究院 機械システム工学専攻 教授 桑原 利彦 氏 「材料試験方法の高度化による高張力鋼板の成形不具合予測の高精度化」 金属板材の材料モデリング高度化のために必要不可欠な材料試験方法として、十字形試験片による二軸引張試験、円管試験片による二軸バルジ試験、引張-圧縮組合せ応力試験、面内反転負荷試験を紹介する。 次に、高張力鋼板の降伏曲面、異方硬化、バウシンガ効果、SD効果、成形限界などの測定結果や異方性降伏条件式に基づく材料モデリングの事例を紹介する。さらに上記材料試験データに基づいて高張力鋼板の塑性変形特性を高精度に定式化(材料モデリング)することによって、成形限界(破断)、曲げ曲げ戻し破断、穴広げ、スプリングバックなど、成形シミュレーションを活用することにより成形不具合の予測精度が向上した事例を紹介する。
第2セッション 豊橋技術科学大学 工学部 機械工学系 教授 森 謙一郎 氏 「超高強度鋼部材のホットスタンピングの現状と今後」 自動車の軽量化と衝突安全性の向上を目的として超高強度鋼部材が必要となってきている。 ホットスタンピングは焼入れ鋼板を900℃程度に加熱してプレス成形し、成形品を下死点で常温の金型で挟み込んで急冷して焼入れを行い、引張強さが1.5GPa程度の超高強度鋼部材を製造する方法である。下死点で保持して焼入れを行う工程はダイクエンチングと呼ばれており、ホットスタンピングの特徴である。ホットスタンピングは欧米の自動車メーカーでの適用が多かったが、最近日本での適用が急増している。超高強度鋼部材のホットスタンピングの現状と今後に関して説明を行う。 第3セッション JFEスチール株式会社 スチール研究所 薄板加工技術研究部 副部長 岸上 靖廣 氏 「車体軽量化に向けた高強度鋼板の成形技術」 近年、自動車車体の軽量化と衝突安全性向上という相反する要求性能を満足するため、高強度鋼板の適用が増加している。 高強度鋼板のプレス成形では、伸びフランジ割れと呼ばれる板縁の割れが多発しているが、従来の成形限界線図では適切な割れ判定ができない。 そこでCAEで伸びフランジ割れを判定するために、ひずみ勾配を用いた伸びフランジ割れ判定技術を開発した。また、高強度鋼板において部品の寸法精度を確保するには、スプリングバック発生の原因を把握し、適切な対策を講じることが有効である。スプリングバック対策に効果的な部位を把握するため、プレス下死点位置での応力を操作しスプリングバックの要因を分析する技術を開発した。
第4セッション マツダ株式会社 技術本部 車体技術部 プレス技術グループ 岡田 又冶 様 「CAEを活用した自動車車体への超ハイテン部品適用の取り組み」 従来、980MPa級などの高ハイテン材を適用する部品は、難成形、寸法精度不良、低歩留りを抱える難部品とされてきた。これらの問題の解決に向けてCAE精度の向上活動や、成形性の安定と材料歩留りを向上させ、さらに寸法精度と生産性の向上を両立させる工法について適応事例を紹介する。その他に、高ハイテン化によりスプリングバック量増大に伴う寸法精度への対応が常に大きな課題となる中、見込みによる補正検証を机上でより短期間で収束させるためのCAEを活用した検証要領について取り組み事例を紹介する。 また、超ハイテン材に対してスプリングバックの抑制を目的として形状凍結性向上にむけたCAE活用事例を紹介する。
第5セッション フタバ産業株式会社 生産技術本部 プレス生技部 部長 中西 良行 氏 「高ハイテン鋼板部品の実用寸法精度確保」 弊社では、2003年以降本格的に980Mpa高ハイテン自動車部品の受注が増加し、見極める時間も無いまま一機に量産に向けた対応を行って参りました。それまでの軟鋼板で精度確保してきた手法だけでは安定したモノにならず、事前検討と数値の裏付けを取りながら安定性を図る努力をしてきました。 しかしながら、バーチャル検討結果は材料そのもののバラツキ実力値を加味すると、そのまま活かす事が困難であり、どの様にデジタルデータを扱い、我が社にとって効率良い熟成とはどういう事かを模索してきて、今でも継続しております。 本日は、その途中結果の事例を報告し、超ハイテンに向けた考察になればと考えます 第6セッション 株式会社ワイテック 技術本部 熱成形開発Gr 近藤 裕樹氏 「冷間及び熱間における超ハイテン鋼板のプレス成形に関する取り組み」 近年、ますます自動車の軽量化と衝突安全性能向上が求められており、それゆえ自動車用鋼板の薄板化及び高強度化が進んでいる。 980Mpaを超える冷間プレス用鋼板の適用も増えており、各社成形性確保及び寸法精度確保に苦労している。一方、ホットスタンプ法によって1500MPaを超える強度を確保する成形手法が国内でも広まってきているが、焼き入れのために型締め時間を要しており、サイクルタイムの短縮などの課題が未だ多くある。弊社では冷間超ハイテンの成形及びホットスタンプの双方ともに採用し量産を行っている。 それらの中での取り組みについて報告する。 |
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会場 | 東京国際フォーラム ガラス棟 4F G402 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-5-1 TEL:03-5221-9040 |
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主催 | インターモールド振興会 | ||||||||||||||||||||
受講対象 | 既に金型加工・部品加工・成形加工および関連業務に携わっている方で、更に技術や知識を身につけ、レベルアップを図りたいとお考えの方や開発のヒントを得たいとお考えの中級以上の方を主として対象とします。 |
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受講料 |
*いずれもテキスト・昼食 付き ※ただし、開催日時による設定となります。 *ネット会員価格はインターモールド振興会ネット会員に適用されます。 |
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最少催行人数 | 40 | ||||||||||||||||||||
申込締切日 | 2016年01月18日(月) セミナーは終了しました。 |
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受講料のお支払い |
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ご注意 |
【受講キャンセル規定】 ①受講申込後、やむを得ない事由により、受講者の都合が悪くなった場合には、代理の方のご参加をお願い申し上げます。ただし、受講制限のあるセミナーの場合は代理受講の可否を確認致します。 ②セミナーの参加をキャンセルされる場合には、事務局までご連絡(電話、FAX、email)をお願いいたします。なお、キャンセルのご連絡日時により、原則として、次のキャンセル料をご負担いただきます。事務局が休業日の場合は、FAXまたはemailにてご連絡ください。 《受講キャンセル料について》 受講申込手続き完了後~受講申込締切日→→→受講料の25% 受講申込締切日の翌日~3日前のキャンセル→→→受講料の50% セミナー開催日の2日前~前日のキャンセル→→→受講料の75% 当日キャンセルの場合→→→受講料の100% |
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お申込先・お問合せ先 | インターモールド振興会 〒540-0008 大阪市中央区大手前1-2-15(株式会社テレビ大阪エクスプロ内) TEL:06-6944-9911 FAX:06-6944-9912 E-mail: |